こんにちは😃

今日は皮膚科専門医らしい投稿を。。。
先日もお伝えしましたが、
まだ収束を迎えておらず
今一度、追記したものを発信します。

2年前から往診をメインで診療しているのですが
最近 疥癬(かいせん)の患者様を
都内で何度も発見しています。

今年もちらほら見うけられていましたが
9月に入り、都内某施設にて複数名の入居者が疥癬に!!

インド旅行前に、しっかりと指導し
治療開始したので、帰国後は収まっているかと思いきや、、、、

渡印前に、疑わしく思って
顕微鏡検査でヒゼンダニの虫体や虫卵が見つからずに
治療しなかった方が、 痒みが増していて
検査したところ、やっぱり!!見つかってしまいました(ーー;)

追記  今日11/7現在 今もなお疥癬拡大中で
2例目のノルウェー疥癬も診察しました。

介護職の方
潜伏期間は1ヶ月です!

今、何にもなくても
疥癬が潜んでいるかもしれませんし
あなたが、あちこちばら撒いているかもしれません。

その意識をしっかり持ってください。


ちょっとグロテスクな写真なので
ご興味ない方はスルーしてください。

でも、身近に介護をされている方や
高齢の方がいらっしゃる場合
知っておいていただいた方が良い情報です。

Dr.Rikaの勤務先の看護師さん
ならびにスタッフも
今一度、この記事をお読みくださーい!!

最後まで読む前に、、、、
いつも応援クリックありがとうございます

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疥癬(かいせん)とは? Wikipedeia


ヒゼンダニ編集








動物の種類によってヒゼンダニの種は異なる。

ヒトに対しては、Sarcoptes scabiei var. hominis が関係する。

ヒゼンダニの大きさは雌成虫で体長約400μm、体幅約325μmで

肉眼ではほぼ見えない。

交尾を済ませた雌成虫は、皮膚角質層の内部に鋏脚

疥癬トンネルと呼ばれるトンネルを掘って寄生する。

疥癬トンネル内の雌は約2ヶ月間の間、

1日あたり0.5-5mmの速度でトンネルを掘り進めながら、

1日に2-3個、総数にして120個以上のを産み落とす。

幼虫は孵化するとトンネルを出て毛包に潜り込んで寄生し、

若虫を経て約14日で成虫になる。

雄成虫や未交尾の雌成虫はトンネルは掘らず、

単に角質に潜り込むだけの寄生を行う。


感染編集

交尾直後の雌成虫が未感染の人体に感染すると、約1ヵ月後に発病する。

皮膚には皮疹が見られ、自覚症状としては

強い皮膚のかゆみ(アレルギー反応)が生じる。

皮疹には腹部や腕、脚部に散発する赤い小さな丘疹

手足の末梢部に多い疥癬トンネルに沿った線状の皮疹、

さらに比較的少ないが外陰部を中心とした小豆大の結節の3種類が見られる。

症状と診断編集

非常に強い痒みが主要症状で、水疱性疥癬は小児に好発する。

身体所見として疥癬トンネルがあれば疑う。

疥癬トンネルからの擦過物を顕微鏡で観察して

ダニ、虫卵、糞粒を認めることで確認する。

合併症編集

引っかき傷は黄色ブドウ球菌溶連菌の感染が起こりやすく、

膿痂疹を引き起こす。

膿痂疹は、敗血症糸球体腎炎リウマチ性心疾患等の重篤な合併症につながる。

鑑別編集

過角化型疥癬編集

重症感染の過角化型疥癬は、1848年にはじめてこの症例を報告したのが

ノルウェーの学者ダニエル・コルネリウス・ダニエルセン英語版

ハンセン病の医師で、アルマウェル・ハンセンの義父)らであったため、

時にノルウェー疥癬とも呼ばれるが、疫学的にノルウェーと関連があるわけではないため、

過角化型疥癬と呼ぶことが提唱されている。

何らかの原因で免疫力が低下している人にヒゼンダニが感染したときに発症し、

通常の疥癬はせいぜい1患者当たりのダニ数が千個体程度であるが、

過角化型疥癬は100万-200万個体に達する。

このため感染力はきわめて強く、通常の疥癬患者から他人に対して

感染が成立するためには同じ寝具で同衾したりする必要があるが、

そこまで濃厚な接触をしなくても容易に感染が成立する。

患者の皮膚の摩擦を受けやすい部位には、汚く盛り上がり、

カキの殻のようになった角質が付着する。

通常疥癬と角化型疥癬に大別される[1]

疥癬の分類 (国立感染症研究所)[1]
通常疥癬
(普通に見られる疥癬)
角化型疥癬
(痂皮型疥癬)
ヒゼンダニの数数十匹以上100万から200万
免疫力正常低下
感染力弱い強い
主な症状丘疹結節、疥癬トンネル厚いあか(垢)が増えたような状態
(角質増殖)
掻痒感強い不定
発症部位顔や頭を除いた全身全身

歴史編集

中国の医師巣元方が著した『諸病源候論』にとして記載がある。

また、孫思邈が著した『千金翼方』は、硫黄を含む軟膏による

治療法が記載されている。(光田健輔 1934)によると、

昔はらい病と疥癬はよく合併し、光田自身も神社仏閣でよく観察していたという。

なお、光田は令義解のらいが伝染した話は、疥癬があり、

伝染したことが観察されたのではないかという。

通常のらいであれば、伝染する印象はない。

治療法編集

内服薬

外用薬編集

  • フェノトリン(スミスリンローション5%)
  •  - 合成ピレスロイド
  • 2014年5月、日本でも医療用医薬品として発売された。

  • 0.4%のパウダータイプやシャンプータイプは、シラミ駆除の一般用医薬品

  • イオウ末 - 沈降硫黄に流動パラフィンを研和、白色軟膏で5〜10%に製する、
  • 院内製剤または薬局製剤で、保険適応。

  • イオウ・サリチル酸・チアントール軟膏 - 第十七改正日本薬局方収載品で、
  • 薬価収載されているが、製造中止となり販売されていない。

  • クロタミトン (オイラックスクリーム10%、など)
  • - 保険適応はないが容認されている。上記に比較し、効果が弱い。

  • 名称がオイラックスの外用薬でも、オイラックスHクリーム、市販のオイラックスA、
  • オイラックスPZ軟膏・クリーム、オイラックスデキサS軟膏は
  • ステロイドが含有されているので使用してはいけない[2]


  • 安息香酸ベンジル - 6~35%濃度でローションを調製し、使用する(保険適応外)[3]

  • ペルメトリン - 合成ピレスロイド。海外で使用されているが、
  • 2018年の現在、日本国内では認可されていない。

イベルメクチン、フェノトリンは、ともに卵には効果が薄い。

初回投与時には卵であったものが孵化することを念頭に置き、1週間隔で2回投与する[3]

従来使われていたベンゼンヘキサクロリド(γ-BHC)は

日本では2010年4月の化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律改正により

第一種特定化学物質に追加され、院内製剤用としての入手は不可能となった[3]

かつては六一〇ハップへの入浴も行われていたが、

生産会社の武藤鉦製薬が2008年時点で生産業務を終了したため利用できない[4]


予防編集

  • 医療従事者、介護者は、鱗屑から感染する可能性があるため、
  • ディスポーザブル手袋やガウンの着用が必須である[5]
  • 患者の着衣やシーツなどは、殺虫剤(ピレスロイド系)処理するか、
  • 熱処理(50℃、10分)する[5]
  • 鱗屑が床に落ちている可能性があれば殺虫剤を散布する[5]

以上 転載
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Dr.Rikaの補足

通常の疥癬は、2年前の冬に流行して、一旦落ち着いていたのですが
今年に入り、また流行してきています。

私自身、最も強烈なかゆみが起き、感染力がめちゃくちゃ高い
皮膚が分厚く牡蠣の殻のようになってしまう
ノルウェー疥癬を実際に診察したことはありません。

追記  ノルウェー疥癬も、先日発見!診療しました!

まず、通常の疥癬は、ノルウェー疥癬とは見た目が異なり
だいたいにおいて躯幹中心に水っぽいプツっとした盛り上がり(丘疹)
周囲が赤みをもって、搔き壊して血が出ていたり、
皮がむけていたり、かさぶたが付いています。

外陰部だけでなく、体幹にも小豆大ほどの結節が
できることもあります。

外陰部は、結節も丘疹も目立たず
紅斑(あかくなってる)と鱗屑(鱗のように皮がむけている)のみ
の場合もあります。

疥癬トンネルは、手指間や鼠蹊部(そけいぶ  股の付け根)に見られ、
ここから採取した皮膚からは、確実にヒゼンダニの虫体や虫卵を
見つけることができます。

昔は、顕微鏡の検査の際に
小さなハサミで皮膚を深めに切り取って採取しておりましたが
先日、学会で聴講した際に注射針で採取する方法を知りました。

疥癬トンネルがあるときは、トンネルの方向よりもさらに
0.5~1cmほど進行方向よりも前方に針を刺して(なるべく27gくらい)
真皮までの皮膚を採取します。

ここからは、Dr.Rika流でおこなっているのですが
今のところ100%の検出率です。

丘疹と鱗屑しか見られない場合、
なるべく周囲に赤みが強く、水っぽく
すこし盛り上がりが強い部位を選びます。

辺縁の鱗屑だけでなく
中央の盛り上がっている部分の皮膚も針で掬います。

治療は

通常 ストロメクトール 3mgを3錠 1回のみ 空腹時

もしくは

スミスリンローションを入浴する12時間以上前に
首から下の全身に塗布して、洗い流すことを
1回〜2回(1週後に追加)

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とされていますが

ご高齢の方は、以下のケースが多く

● 多剤内服している
● 腎機能が低下している
● 体重が少ない(40kg以下)

この場合、Dr.Rikaは

✴️ストロメクトール 3mgを2錠 内服を2回(空腹時)
(飲んだ当日から2週間後に2回目内服)

​それは、卵が孵化して成虫になるのが14日後だから

​✴️スミスリンローションを1週間ごとに2-3回外用 → 入浴
​首から下の全身に塗って、12時間以上おいてから入浴

していただいています。

追記  
ストロメクトール やスミスリンローション治療後に
かゆみや赤みが増すことがあります。

でも、2回内服すれば、確実にヒゼンダニは死ぬので
心配しないでください。


また、予防として

殺虫剤を撒いて、掃除機をかける
バルサンを2回焚く(1回焚いたら 2週間後に2回目を)

接触したかな?と思う衣服は

ビニール袋に入れて殺虫剤をかけて24時間以上封をしておく。

熱に弱いので熱湯消毒

乾燥機に入れるのも良いですね❤️

をしています。

追記

老人ホームなどの施設での対応として
アルバイトやパートのヘルパーさんにも周知して
徹底して頂きたいのが

⭕️キャップをかぶること
 その際には、髪の毛全部を入れ込み
 乱れ髪のないこと

⭕️スリッパを履き替えず色々な部屋へ移動すること
 入浴の介助で感染を広めている意識を持ってください。

⭕️感染者の部屋出入り時に、ほかへ持ち出さないように
 キャップ、マスク、手袋、靴カバー、ガウンは
 使い捨てのものを用意し、疥癬の患者様の
 部屋に入る前に装着し、
 部屋の中に個別に専用のゴミ袋を用意し
 部屋の中で、これら使い捨ての防護用品を脱ぎ
 ゴミ袋に入れ、殺虫剤を撒くこと。

⭕️お風呂は毎日入る必要性はなく、
 最低週一度、入浴前にスミスリンローションを
 首から下 腋窩、外陰部含めて外用し
 12時間以上経ってから入浴させること。
 その際に、施設の中で最後に入れること。

⭕️ お風呂場の衛生面として、疥癬患者様の入浴後
 熱湯消毒もしくは殺虫剤噴霧すること。

⭕️ 疥癬患者様のお部屋もバルサンか殺虫剤を噴霧し
  掃除機をかける。一度行ったあと2回目は2週間後に行う。

⭕️患者様のみならず介護職や
 患者様に接触した方は
 衣類の熱湯消毒もしくはビニール袋に衣類を入れ
 殺虫剤噴霧して24時間経過してから洗濯すること。

​以上
よろしくお願い申し上げます🤲


皮膚の痒みの中で、ダントツ1位と言われる疥癬

早く収束するように、
予防と治療の意識を高めましょう!

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