はじめに
カラメルの始まりは、
さとうきび搾汁液やメープルシラップ
を煮詰めたとき、偶然得られた
風味のよい焦糖であるといわれている。
また、パンやケーキを焼くと
きつね色になることや、
みそやしょうゆの醸造で
時の経過とともに色が濃くなることも、
自然にカラメルが生じているから起こるといえる。
カラメルの自然な色合いは、
食品のおいしさを引き立たせる
名脇役として利用されている。
本稿では、カラメルの概要、
用途と種類および食品添加物
としての位置付けについて紹介する。
1.カラメルとは
カラメルは、ポルトガル語とスペイン語では
ともにCaramelo、
フランス語でCaramel、ドイツ語でKaramell、
英語でCaramel、中国語で焦糖と表記される。
欧米では、古くから家庭で、糖を加熱して得られた
手作りカラメルが料理に利用されていた。
19世紀になると、商業的に生産されたカラメルが
菓子や飲料、ビールなどに利用され始め、
明治初期にドイツからカラメルが初めて輸入され、
ほどなく、
砂糖を原料とする国産カラメルの製造販売が
開始された。
大正から昭和初期においては、カラメルは主に、
しょうゆ、ソース、佃煮などに利用されていた。
昭和30年代以降の経済成長とともに、
食の洋風化、多様化が進み、
多くの加工食品が生まれ、カラメルの用途が広がった。
そして、食品産業の発展とともに、
カラメルは種々の食品や飲料などに利用されている。
カラメルは、でん粉加水分解物、糖蜜または糖類の
食用炭水化物を熱処理して得られたものであり、
食品や飲料を褐色に着色するために
広く用いられている着色料であり、
医薬品や化粧品などにも用いられている。
カラメルは、褐色の液体または粉末で、
カラメル特有の風味を有し、
水に溶けやすく、油脂や有機溶媒には溶けない。
カラメル溶液は、淡褐色から黒褐色を呈す。
カラメルの色は、熱や光に対して安定で、
pHの変化による色調変化はない。
2.カラメルの用途
カラメルの主な用途例としては、
清涼飲料水、アルコール飲料、漬物、
しょうゆ、ソース類、みそ、
生菓子、菓子、乳製品、加工食品、
調味料、医薬品、
化粧品およびペットフードなどがある。
また、カラメルは、着色の他に副次的効果として
食品や飲料に、
ロースト感の付与、フレーバーとの相乗作用、にがみ付与、
コク付けなどの特性を利用することもある。
カラメルの用途別需要内訳を図1に示す。

その製法に応じて、

カラメルⅠ・・・糖類を加熱して作る ←本来の方法
カラメルⅡ・・・糖類に亜硫酸を加えて加熱し作る
カラメルⅢ・・・糖類にアンモニウム化合物を加えて
加熱し作る
カラメルⅣ・・・糖類に亜硫酸とアンモニウム化合物を加えて
加熱し作る
ちなみに カラメルⅡは日本では使用実績なし実質的に使用禁止。
日本では ⅢやⅣが多いと言われています。
Ⅱ Ⅲ Ⅳ は変異原性試験で陽性との事
つまり発がん性有。
毒性についてはラットやマウスの実験において
リンパ球減少症や免疫機能低下を引き起こす
ケースがあることから
1日許容摂取量は以下のようになっています。
カラメルⅠは 毒性なし
カラメルⅡは 毒性有り 0~160mg/kg体重/日
カラメルⅢは 毒性有り 0~200mg/kg体重/日
カラメルⅣは 毒性有り 0~200mg/kg体重/日
ちなみに ⅢやⅣについて FAO/WHOでは
一日許容摂取量(ADI)0〜100mg/kg体重/日に
設定しています。
日本は倍値ですね。
また原料については
使用しています。
当然コスト的に遺伝子組み換え由来の物も
使用されていると思われますが
業界団体に言わせれば
遺伝子組み換え由来のDNAやタンパク質は
除去されているので
問題ないという見解です。
以上 抜粋引用
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ポチッとクリックお願いします🤲
コメント